JTは医薬品メーカーになっていくでしょう。

日本たばこ産業(以下JT)が慌ただしい。

・セブンスター製造の九州工場廃止
・フィルター製造の田川工場廃止
・2か所の葉タバコの原料調達部門を廃止
・生産設備系の会社を清算
・1000人規模のリストラ
・JTビル売却(売却利益なしでした)
・配当金154円から130円に

主力商品であるタバコの売上が年々減少し、
そこに2020年10月1日からの増税が追い打ちをかけた。

国内の人口減と増税方向で
タバコの消費量は確実に減り続ける。
「マズいぞ!」

JTウェブサイト
JT(日本たばこ産業株式会社)の公式ウェブサイトです。たばこ・医薬・加工食品などの商品情報をはじめ、キャンペーン、各種取り組みなどJTグループのさまざまな情報をご紹介しています。

JTのホームページによると
タバコの税負担は61.8%と
ビール48.5%よりも高く、
税負担物の中で最も高い水準にある。

例:メビウス540円の内税は333.97円

世界各国を見ると
日本の税負担率は低くない。
これ以上の増税はJTにとって残酷だ。
倒産したら税収が激減だぞ。

このグラフで面白いのは
アメリカでは州ごとに税率が違うこと。
同じタバコでも値段が違うらしい。
ニューヨークが一番高い。
安いのがアイダホ州で
その差は3倍以上もあるそうです。
多民族国家だからでしょうか。

日本のタバコは先進国の中で安いから
もっと値上げして課税せよと言われている。
JTが頑張って生産効率を上げているからこそ
利益を出せる価格帯を実現できている。

私はタバコを吸わないが、
タバコには長い歴史があるし、
嗜好者の楽しみを奪うほど狭量ではない。
よってこれ以上の増税には反対です。

海外での積極的企業買収と販売により
海外タバコ事業は軟調に推移しているが、
国内は苦戦。

これを克服するにはタバコ以外の事業を強化するしかない。

注意:JTの大株主は財務大臣。
(持ち株比率33.3%)
貴重な税収源なので、JTは倒産しません、させません。

現在は医薬品と食品部門がある。
(2015年に飲料系事業を撤退)

傘下には鳥居薬品(4551)と
テーブルマークグループの2社を抱える。

鳥居薬品株式会社
鳥居薬品株式会社のホームページです。世界に通用する医薬品を通じて、人々の健康に貢献します。
うどん・お好み焼などの冷凍食品、パックごはんならテーブルマーク
冷凍食品、パックごはんならテーブルマーク。商品情報、最新のCM、キャンペーンやプレゼントなど得するコンテンツも充実!すぐに活用できる簡単レシピも公開。

JTが第2の柱にしたいのは医薬品事業でしょう。
なぜなら利益率が高いから。

鳥居薬品の主力製品の領域は以下の3つ。

・腎臓透析関係
・皮膚疾患(アトピーなど)
・アレルギー(花粉症)

過去にはHIV関連もあったが、
日本での販売権を喪失してしまった。
これが痛い。

ホームページにはオリジナル新薬創出に挑戦とあるが、
私はJTは医療分野は得意ではないと思うので、
ジェネリック(後発医薬品)メーカーを
買収するのではないかと睨んでいる。
創薬は利益を出すのに時間がかかるのでパスする。

「買収先企業はどこだろうか?」

◆条件

・系列ではなく独立系製薬メーカーであること。
・新薬開発よりも既存薬品を保有中メーカーであること。
・JTにはフリーキャッシュが5000億円あるので
時価総額が5000億円以下であること。
(参考企業:鳥居薬品(4551)【870億円】)
・JTはタバコの会社ですので、
肺や気管支系の会社は提携案を拒絶する可能性が高い。
・我々投資家は上場企業のみを対象とする。

私が思う○が候補先として有力。
以下参考程度にお願いします。

●ジェネリック系【時価総額】(順不同)

○沢井製薬(4555)…業界1位【2200億円】
○東和薬品(4553)…3強の一角【1090億円】
○日本ケミファ(4539)…売上8割がジェネリック【95億円】
×日医工(4541)…エーザイと戦略的提携【670億円】

●独立系

○扶桑薬品(4538)…人工腎臓用透析【250億円】
○大幸薬品(4574)…正露丸、感染管理クレベリン【700億円】
○ゼリア新薬(4559)…消化器系、滋養強壮ヘパリーゼが柱【1100億円】
△ツムラ(4540)…漢方国内8割超【2600億円】
△キョーリン製薬(4569)…ぜんそく、去痰剤が柱。ジェネリック売上比率28%【1250億円】
△富士製薬(4554)…女性医療・血液がんが強い【420億円】
△ロート製薬(4527)…目薬世界1位【3680億円】
×参天製薬(4536)…眼科用薬品首位【6470億円】
×日本新薬(4516)…泌尿器、血液内科、婦人【5440億円】
×久光製薬(4530)…サロンパス【5800億円】

●医薬品卸業界は考えにくい
パイプがあるのでJTからの提携にイエスと言うかな?

×アルフレッサ(2784)…国内卸首位【5220億円】
×メディパル(7459)…卸2位【5470億円】
×スズケン(9987)…卸3位【4470億円】
△中京医薬品(4558)…置き薬。東海地区基盤【43億円】

●その他の医薬品企業

★私の結論

1社に決めろと言われたら
分かりません。ごめんなさい!

「次に食品事業も強化していくとすると
どこと提携するだろうか?」

私の別ブログの過去記事で
東証2部セイヒョー(2871)というアイスクリーム会社を
買収するといいかもと言っている。
なぜならアイスは利益率が高いから。

集中戦略は、頭を冷やして考える。
カンボジアで3つの事業を 行なっている日本の上場企業がある。 リネットジャパングループだ。 この会社の日本での事業は 「ネットオフ」というサイトにて 中古の本やDVD、ゲームなどを ネット販売していたり、 小型家電のリサイクルをしている。

セイヒョーの時価総額14億円。
JTとTOBしたら株価暴騰。
その時は完全子会社化されるでしょうね。

キャッシュが5000億円もあるから
他にも候補先はいくらでもありそう。
ただ食品関係は利益率が低いので
私としては医薬品関係をおすすめしたい。

JTの株価チャートを見ると
2016年あたりから下げトレンド。
1500円台も視野に入っている。
だからJT株を買ってはいけない。
倒産はないからと言って上がらない株を買うな。

上記のようにタバコは世界的に
禁煙方向・増税(値上げ)方向にあるので、
JTの国内成長戦略はタバコ以外で模索するしかない。
海外はそのまま営業強化に集中を。

コロナ禍にある最中の2021年。
JTは業務提携先を血眼になって探すと思う。
さあどう出るか?

儲かったら買って!

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